
今まではこのような感じで機器を納めていましたが、アトリエで教室をやっていることもあり、ごちゃごちゃして見えますし、あまりに貧相なので、作り替える事にしました。
これはこれで、スチール製の脚の中に珪素粉末(鳥のお砂場 笑)を詰めたり、接地面は袋ナットで点接点にしたり、それなりにこだわったものだったのですが、いかんせん見栄えが悪すぎ、レコードプレーヤー台はただ板を重ねて広げただけと言うなんともお粗末な状況…

そして今回作ったのがこちら。
ローズ色のニスを4回から5回塗り重ねて艶々にして、扉も縦格子を付けたものを作りました。少しレトロぽい、昭和の家具調です 。
板はコンパネ2枚を貼り合わせて24ミリ厚の板にして、後ろは反りどめの板で補強、見た目の良さも意識して可愛らしいテーパー丸脚を付けてやりました。
サイズは奥行き400ミリ。900幅の板に24ミリの横板をビスどめ、幅は948ミリ。縦幅は大体450ミリです。

木口は合板の積層が見えてよろしくないので、シナ板の木口テープを貼って目隠し。
ローズウッド調のワシンのウレタンニスを4回ほど塗って艶々に。
それで機器を入れて見ました。
計算では機器の間が20ミリは開くはずが、どうもコンパネの幅が元々足りていなかったようで、ギリギリに…
実は寸法計算の間違えで下の縦の仕切りを入れられなかったのですが、それが幸いし、なんとか収めることができました。不幸中の幸いです 笑

この時はレコードプレーヤーを二台置く予定で、そうすると微妙に横がはみ出てしまうので、ぐるりとさらに24ミリの木を巡らせて更に幅を稼ぎました。

この状態でも機器が丸見えで、どうも雑多な感じがして、全て隠せる扉も作ってしまえという事で、在庫の木切れやベニヤ板で製作開始。扉は閉めたままでもリモコンが使えるように、また放熱を妨げないよう大きなスリットを設け、格子をはめる予定で始めました。
室内用の巾木と12ミリの合板を柱にベニヤ板を横方向に貼りました。

格子は始め横方向にしようかと思っていましたが、色々考えた挙句に縦格子にすることに決定。
9ミリのヒノキの角材を新たに買い足し、ホームセンターで420ミリにカットしてもらい、ニスを塗ったあとボンドで接着、扉が上手く開け閉めできるように高さを微調整した後、ヒンジや扉留めを付けました。
ヒンジは亡くなった祖母が昔々に竹屋をやっていて、そのときに仕入れたもので、真鍮製のビンテージヒンジ 笑


ひとまずはこれで完成。
したと思った拍子にMCカートリッジのグランツが、左右の出力バランスがおかしくなってしまい、手持ちがMM式しかないので、結局プレーヤー1台で済むことに…仕方ないので照明を置いて。
これで明かりを暗くしても手元が明るいので、針の上げ下ろしが楽になりました。

音質については、最初は低音がボワついて少しこもり気味でしたが、ボンドやニスが乾いたからでしょうか、木質感が乗って、全体が前より柔らかくなったものの定位はそこそこ、聴きやすくなった気がします。主にクラシックを聴いていますからこれはちょうど良い感じです。
費用はざっと1万円。まともなラックを買おうと思うと10万は覚悟しないといけませんが、この見てくれで1万円で収まれば、まあまあと言うところではないでしょうか。市販の良いものは、木材も音質に配慮したものを使っていますし、仕上げも当然美しいですから、それはそれで良いに決まっていますが、この程度の機器でしたら、これで充分ですね。